外務省の人事に一言。

本日、衆議院外務委員会で在外公館名称位置給与法
改正法案が可決された。
これは在外公館(大使館や総領事館)の設置、在外公
館で働く外交官の給与等を定める法律で、今回新たに
ハンブルグ(ドイツ)とレオン(メキシコ)に総領事館を新
設、グルジア大使館の名称をジョージアに変更、さらに
職員給与の改定を決めた。
今回、私の質疑では、在外公館の今後の整備方針、館
員の質の向上に対する取り組み、危機管理体制の整備
などについて外務大臣及び外務省の方針を確認した。
その質疑の中で、どうも納得がいかない外務省特有の
人事が明らかになった。
先般3月17日に異動になった在中国日本大使館次席
公使の件だ。
次席公使は大使館の実質ナンバー2でありその任務は
重く多岐にわたる。
任期は2年から3年が普通。ところが今回の次席公使は
わずか8か月で異動になった。この理由と問うと外務省は
「今年5月に開催する太平洋島サミットの事務局長として働
いてもらうため」と答弁。
さらに「太平洋島サミットは大変重要な取り組み」だという。
この外務省の答弁は全くおかしい。
その前の答弁で外務大臣は「日中関係は非常に重要でこれ
までも、現在も、これからもしっかり取り組む」と言いながら、
約二年前から決まっている島サミットが一か月後に迫り、こちらも
重要なので異動させた、と。
こんないい加減な答弁、いい加減な人事が当たり前のように行わ
れる外務省の体質を厳しくチェックしなければならない。
ちなみに今回の次席公使の異動は更迭という見方が一般的。
それは今年初め大使館の行事での次席公使のコスプレ写真が流失
したことに端を発している。さらにそれだけでなくいろいろな噂が付き
まとう。
日中関係も島サミットも重要であればこうした人事が許されるのかき
ちんと問われなければならない。外務省には他の役所にはない外務
人事審議会という制度があり外務省の人事に勧告を行っている。
この外務人事審議会も完全に形骸化していると言わざるを得ない。
税金の使い道が厳しく問われている昨今、国会議員も行政職員も一層
襟を正さなくてはならない。

本日の質疑はこちらで確認できます。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=44645&media_type=wb

衆議院議員 あおやぎ陽一郎

 

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